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人生のやる気スイッチを入れる

人生に迷っていたり、何か嫌なことが続いてしまったりすると、何もやる気が起きず何をしてもつまらないと感じてしまったりするものです。
ですが、そうした何もかもを「つまらない」と思い込むことそれ自体が、生きていること全体をつまらないものにしてしまっていることもよくあります。
人は誰でも本当にやりたいことが見つかったときにはすべてを忘れて没頭し、信じられないようなパフォーマンスを発揮できるものです。
仕事や芸術などで一流のパフォーマンスを引き出すことができる人とは、そうしたやる気スイッチを上手に入れることができる人であり、自分の内側にある才能や力をうまく引き出すことを無意識に理解できている人であるということができます。

しかしやりたくないことや自分が苦手だと思っていることに対しては、ついつい後回しにしてしまったり、できるだけ手抜きをしたくなってしまいます。
ですが例えばそれを手術を担当する外科医が行なっていたとしたらどうでしょうか?
気に入った患者さんや自分の得意な病気の手術に対しては素晴らしい腕前を発揮するのに、何かやりたくない要素がある患者さんについては適当にすませるという態度をとられていたとしたら、安心してその人に自分の体を任せることはできません。
仕事のプロというのは、数回に一回素晴らしい働きを見せるというのではなく、すべての仕事に対して平均値以上のパフォーマンスを出すことができる人ということになります。
それがもっとレベルの高いプロになってくると、毎回仕事のときには100%以上の力を出すことができるようになっていきます。

そんな自分の力を出し切るためのやる気スイッチですが、実はその秘密は脳内で分泌される物質に大きな関係があります。
いわゆる「やる気ホルモン」と呼ばれるもので、脳内から「TRH」という物質が分泌されることで脳下垂体につよい働きかけが行われ、そこから交感神経が活発化して興奮した状態に体をもっていきます。
このときの興奮は刺激に対して素早い反応をもたらすものなので、何かがあった瞬間に頭が回転しすぐさま体の動きや言葉にして表現をすることができるのです。
このTRHはこれから行おうとしている仕事や行動に対して、興味や好感がなければ分泌されることがありません。
つまり目の前にしていうる仕事に対して何らかの前向きな感情を持つことにより、より高いパフォーマンスで行うことができるようになるということです。